【本】 新世紀メディア論 ~新聞・雑誌が死ぬ前に~

意味ありげな小さめのカバーを取ると、大手出版社と思しき大きなビルの前にうず高く積ったがれきの山の表紙(ストリートビューで探すもどこのビルかはわからず)。

湯川さんのブログで紹介をされていたインフォバーン創業者の小林氏の新著。

雑誌や新聞などの既存紙メディアの今後についての考察がメインのテーマですが、ネットの世界でメディアに取り組む人にもとっても参考になるくだりがたくさんあります。

「なによりも大切なことは、そのコミュニティの『温度』を感じ、感覚的に『刺さるコンテンツ』をセンスし、人の流れを理解することを肝要」

「電子メディアは、(中略)あっという間に市場が飽和する可能性があります。「ゼロサム・ゲーム」ならまだマシですが、新規参入者は広告費のダンピングや寝ないで働くという無茶をするので、場合によっては「マイナスサム・ゲーム」のような事態が起こりうるかもしれません」

「「誰でもメディア」のチャンスとは、紙の出版がやらなかったことの中に埋もれていることが多い」

「編集とはその対象と分かち合う相手への「愛」。そして、技術や見た目へのオタクなまでの情熱やこだわりを指すのかもしれません」

「電子コンテンツの難しい点は、フローが高まることで、価値の逓減も早くなることです。これをわたしは「電子メディアの収穫逓減」と呼んでいます」

「自分自身がそれを信じていないことには、まずメディアは始まらないといっても過言ではありません。そして、いざ始めたら、何に縋ってでも継続させ、生き残ることです。ビジネス的にはすぐ撤退したほうが合理的なこともあるので、見極めこそ肝心ですが、メディアというものは育つまでにはとにかく手間と時間がかかるものです。(中略)「メディアを創出したい」という、”怨念”のような非合理さがドライブしてきたものと推察されます。」

中国人は両手で99まで数えられる

昨日中国語のクラスで数字の話をしているとき、先生から「手で数字をどう数えるか」を教えてもらったのですが、これには結構感動を覚えました。

日本人は、1から5までは利き手の指の立てる本数で数えて、6からは両手を使って10まで数えますよね。

中国人はこれを片手でやるそうなのです。

1から5は基本的に日本と同じ方法で数えるのですが、6以降、10まで特定の手の形が割り当てられていて、片手で1から10まで表現できます。

つまり、手で99まで数えられるのです!

どっかに説明ないかなと思ったら、経済評論家の伊藤洋一氏のサイトに写真付きで説明ありました。

中国では指で数字をどう数えるか ?

インドやフィリピンの例も出てましたが、インドはこれまたすごいですね。。

世界にはまだまだ知らないことたくさんあります。

# 一応、「億」の単位まで数えられるようになったのでqqのユーザ数や中国移動のユーザ数が中国語で言えるようになりました(笑)。

オフィス移転します!

来週、オフィス移転します!

5つ目のオフィスは、「JR目黒駅前!徒歩一分!」です!
より大きな地図で Moving! を表示

地図上にこれまでのオフィスが全部プロットしてありますが、「恵比寿」→「麻布十番」→「麻布十番」→「芝公園」と来て、今回「目黒」です。今のオフィスは、東京タワー至近で、お客様には「景観がいいねぇ」と言っていただくのですが、駅から遠くてちょっと不便だったので、今度は「駅前!」ということで、かなり便利になるのではと期待しています。
大きな地図で見る

ストリートビューで見るとこんな感じ。
左が山手線目黒駅の駅ビルで、ドトールがあるのが今度のオフィスです。。バスのロータリーがある側です。

4/20(月)からの移転となりますが、交通の便も格段に良くなりますので、お近くにお立ち寄りの際は、ぜひお越しください!

瞬間誌

今日の日経産業の一面のデジタルサイネージネタですが、ネーミングもいいですよね。

講談社の研究機関であるジャーナル・ラボが開発した「瞬刊誌」は、講談社の『週刊現代』および『フライデー』のスクープ記事を「3秒のコピー」と「3秒の写真」で構成したもので、コンテンツの間に広告をはさんで街中のディスプレイ視聴者向けに配信するプッシュ型のメディア。

文字だけだとピンとこないかもしれませんが、事例として挙げられているのは、山手線のトレインチャンネルのイメージで、

「松坂大輔 激白!」

と見出しが3秒でて、

「イチローさんと飲みました」

と写真が3秒でて、

最後に

「酒なら○○酒造」

みたいな広告が挿入されるイメージみたいです。
すごい短い。。

福岡でトライアルをしたときの記事がありましたが、実際に雑誌の売り上げを押し上げる効果も出てるみたいなので楽しみですね。

【本】 一生モノの勉強法―京大理系人気教授の戦略とノウハウ

この間この本を読んでから気になっていた京大の鎌田浩毅先生の新著。

こういうLife Hack系の本ってあんまり読まないんですが、あの本を書いた著者の勉強法はさすがに気になります。この本を読んで初めて知ったのですが、結構テレビにも出演されている有名な方なんですね。

前書きには

私の「真っ赤な革ジャンに赤いパンツ」という全身赤ずくめのファッションは、大学教授というお堅い肩書とギャップがあり、(中略)、これは私の「戦略」によるものです。

私は火山の話を聴いてもらうにあたり、まずは私という人間に注目してもらうために、第一印象でインパクトを与えようとファッションに気を配りました。

とあります。
そんな奇抜な格好をされているとは知りませんでしたが。。

ネタバレになるので詳しくは書きませんが、このファッションの話だけでなく、大学の火山が専門家の教授とは思えないような発想で「自分のマーケティング」をしているという話は目から鱗の話もたくさんありました。

四章に読書法の話もまとめてありますが、やっぱり読書量が違いますよね。
アウトプットできる人はインプットも潤沢でないと、ということですね。
まだまだ修行足りません。

【本】 調達・モノを買う仕事

前職の先輩が本を出版しました。
この先輩は「調達」のプロで、調達業務に関してのノウハウなどがまとめられている本です。

本の中でNTTデータなどの原価構造の分析の記述があるのですが、弊社もご他聞にもれずシステム開発という形での調達の割合は小さくないです。「正しくものを買う手順」として、「要求を明確にする」「比較検討する」の二つが挙げられています。当然のことではありますが、重要ですよね。勉強になります。はい。

SAYL2(顔デコレーション機能) : セガ ヒトカラに提供開始しました!

先日、顔認識関連の機能の追加を発表させていただいた画像認識プラットフォーム、SAYL2(セイルツー)ですが、昨日からセガの人気モバイルサービス「ヒトカラ」のキャンペーンコンテンツに提供を開始しました。

ヒトカラは、「ケータイでカラオケが無料で楽しめる」ケータイサイトで、今回そのキャンペーン企画として「SAYL2」をご採用いただきました!

「顔ちぇき!」の要領で顔写真を送ると、簡単にゲームの主人公になれます。

これまでも、顔ちぇき!のタイアップ企画として多くの企業様とコラボさせていただいていますが、SAYL2を使えば、自社のメディアやコンテンツの中で簡単に「ちぇき!」や「デコレーション」の企画を追加できます。もちろん、「顔」だけじゃなく、自社の製品の「パッケージ」や「広告クリエイティブ」なんかも企画の中に取り込むこともできます。

是非是非、お気軽にお問い合わせください!こちらまで!

【本】世界がわかる理系の名著

最近よく参考にさせてもらってる成毛さんのブログで紹介されていた一冊

理系の名著を十四冊取り上げ、その本質を解き明かす。すなわち、世界を動かした科学者の発見が、当時の社会にどのような影響を及ぼし、現代のわれわれの生活にいかに役立っているかについて、分かりやすく解説したものである。

ゲッ。一応理系の私ですが、原著読んだことあるものは、、、

と思ったら、あとがきに、

本書で取り上げた名著は、名前は知っていても読んだことがないものがほとんどではないか。何を隠そう、私自身も初めて原典を読んだ本が大部分である。

とあって、ホッ。

取り上げられている十四冊は

■生命の世界
・ダーウィン『種の起源
・ファーブル『昆虫記
・メンデル『雑種動物の研究』
・ワトソン『二重らせん
■環境と人間の世界
・ユクスキュル『生物から見た世界』
・パヴロフ『大脳半球の働きについてー条件反射学』
・カーソン『沈黙の春』
■物理の世界
・ガリレイ『星界の報告』
・ニュートン『プリンキピア』
・アインシュタイン『相対性理論』
・ハッブル『銀河の世界』
■地球の世界
・プリニウス『博物誌』
・ライエル『地質学原理』
・ウェゲナー『大陸と海洋の起源

というもの。
こうして見ると今まで自分が読んできた本ってかなり偏りがあることがわかる。
中学生くらいの時は結構地球に興味あったと思うんだけど、この辺の本って全く読んだことがない。ウェゲナーのパンゲアの話でも今度読んでみようと思う。

【本】リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとは

今シーズン一度敗れている帝京に決勝で雪辱し、見事二年連続大学選手権優勝を果たした早稲田のラグビー部の監督、中竹竜二氏の新著。
中竹氏と親交のある友人から献本してもらいました。

中竹氏は、私の一つ下の代の時の主将で、当時学生の間で噂になったのが

「手の指10本すべてを骨折したことがあるツワモノ」

という伝説。本当なんだろうか?

当時は明治全盛期で、対抗戦も私が高三だった90年に優勝して以来「万年二位」で辛い時代だったんですよね。。

本書のテーマは「フォロワーシップ」

リーダーシップの対極にある言葉として使われており、「組織におけるフォロワー(部下)の力」のことを指します。

ラグビー大学選手権を二連覇し、押しも押されぬ「大監督」となった中竹氏ですが、監督就任時は、前任者が現サントリー監督の清宮氏という「超カリスマ」であったためかなり大変な思いをしたようです。当時の学生からの反発の様子や悩みなどがかなり赤裸々に描写されています。就任一年目におこったという部員による事件の処理の際の腹の据わり方は、なかなかできるものではないと思います。

・ 組織の中で自分にしかできないことをゼロにしたいと思っている。
・ そのうち「中竹さん、もう要りませんよ」と言われたら本望である。

という筆者が考える理想の組織は

リーダーである私を優秀なフォロワーががっちりと支え、徐々にフォロワーが自立して、いき、各人がリーダーを超越し、最終的に私が必要とされなくなってしまう組織。

だそうです。
早稲田大学のラグビー部という特殊な組織以外でどれだけ適用可能なのか、というのはちゃんと考える必要があるなとは思いますが、実際に実績を出しているリーダーの言葉だけに重みがありますね。

私も、「リーダーが変わっても継続的にパフォーマンスを維持し続けることのできる組織」は理想だと思っていますが、自分が身を置くインターネット業界においてはまだ歴史が浅いこともありほとんど実例はないような気がします。「フォロワーシップ」という概念自体あまりなじみのないものでとっても新鮮でしたが、テクノロジーの世界におけるイノベーションとフォロワーシップが、どう両立するのかというのは考えてみたいテーマです。