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5月 25th, 2009 Comments: 0

アメリカン・エキスプレス・アカデミー 終了!

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金曜日から二日間缶詰めになって行われた「アメリカン・エキスプレス・アカデミー」のグローバルリーダーシップセミナーが土曜の夜に無事終了しました!

これは、その修了証です。

聞くだけのセミナーや座学ではなくて、参加型のカリキュラムで二日間びっしりというのは最近なかった経験なので、なかなか疲れましたが(苦笑)、内容は本当に充実していて楽しかったです。

二日目の講師陣も、各務茂夫氏(東大教授 / CDI創業者)、高須賀宣氏(LUNARR CEO / サイボウズ創業者)、浜田宏氏( HOYA COO / 元 デル日本法人社長)、橘・フクシマ・咲江氏 (コーンフェリー社長)、柴田励司氏( CCC COO / 元マーサー日本法人社長)という豪華な顔ぶれ。

こうした講師のみなさんから「グローバルなリーダーになるには?」というテーマで、いろいろなお話やセッションをご一緒していただきました。

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特に、デルの日本法人の元社長として有名な浜田さんのお話は面白かった。
デルの社長を辞められた後、リヴァンプの創業に参加されたあと、昨年からHOYAのCOOを務められているそうです。

テーマは ” Road to global leader ” という一時間半の講演でした。

・リーダーには「善玉リーダー」と「悪玉リーダー」がいる。
・自己の夢と世界との折り合いをつけ、世界を少しでも幸せにする人たちが「良いリーダー」。
・エゴに囚われ、どこかでダークサイドの深淵に落ちて行った人たちが「悪いリーダー」。
・経営することは旅をすること。
・私も旅の途中。もうすぐ50歳。
・両親が先生というまじめな家庭に育つ。本に囲まれて育った。その中で4-5歳で「世界」に興味を持つ。アマゾン、インドの土人。
・俳優になろうとして早稲田の一文に入り、商船三井入社。
・海運不況で退社。自費でMBAへ。
・その後、SFOでコンサル。その時にクライアントがデル。
・当時のデルの日本法人はまだ立ち上げ直後でいろんなトラブルに見舞われていた。それをサポートする立場で関わる中で、創業者のマイケル・デルに気に入られ社員になった。
・デルの成長は「人類の経済市場最速の成長」。
・リヴァンプ 06年設立。ロッテリア、バーガーキング、などの支援。
・リヴァンプの日々の中で、また「グローバル企業の経営を」やりたくなったのでHOYAへ。
・2008年からHOYAのCOO。創業家からのCOOがいるNO.2という立場。
・「私の旅のテーマ」「絶えず「プロのグローバル経営」を目指してきた」世界中どこでも通用する経営者が夢。野球、バレリーナはいるが、政治家と経営者はいない。
・「お金はただの一度も優先しなかった。これからも絶対優先しない」
・成功の数よりはるかに多かった失敗からの学び、そして成長。
・どうしたら会社の成長を上回れるか?
→「成長ステージ毎に必要なリーダーシップのスタイルを会得すること」
→「自分より優れた人たちを集め、任せていく」
→「経営リーダーとしての成長のサイクルを作ること」
・「しかし人間は弱い」
→「心の罠」
→「スターウォーズ」のメタファー
世界を救うはずのアナキンスカイウォーカーが、なぜダースベーダーになってしまったのか?
→恐怖
→エゴ:俺はこんなに才能があるのに
・エゴとは何か?
1:相手を支配しようとすること
2:相手から支配されるのを拒もうとすること
3:自分が正しいと示そうとすること
4:相手が間違っていると示そうとすること
5:自分を正当化するために誤魔化そうとすること
6:相手に罪の意識を感じさせようとすること
・「弱さを知った上で、経営リーダーとして成長する」
・経営リーダーの資質
「人間力(心)」:ことを成し遂げようとする意志の力/自身に任された任務に対する責任感/決して間違ったことを容認しない正義感/相手の立場に立って考える姿勢・痛みが理解できる心
「スキル(技)」:商売の本質を理解する力/商売を数値に置き換えて考える力/課題解決の明確なイメージを表現し伝達する力/明日の世界を読むイマジネーション/経営理論の知識・高い知性
「強烈な体験(体)」:逃げ場のない経営、リーダーシップ体験/大きな成功体験・失敗体験
・人間力の向上:先天的資質(生い立ち/原体験)+後天的資質形成(正しい哲学、経営の原理原則を会得しようという心/強烈な体験からの学び)
・スキルの向上:経営執行の中での学び/日々の学習/終わりのない自己研鑽
・強烈な体験:逃げない経営執行/山あり谷ありの経営チーム組成/負け戦
→この三つの終わりなきサイクル
・経営リーダーの役割
「Execution/業務の執行」「Commitment/連帯感」「Inspiration/ゴール設定・共有」このバランス。
・グローバル経営リーダーの要件
→「高度な経営スキル」:国や文化を超えて通用する経営手法と知識/世界中の優秀なプロフェッショナルを納得させるインテリジェンス
→「異文化のなかでの高度なコミュニケーション能力」:ロジカルかつ効果的なコミュニケーション(プロフェッショナル同士としての相互理解/異文化の真っただ中で人々をまとめ引っ張っていく/国や文化を超えて共有させる普遍的な価値をコミュニケーションする 倫理・平等・尊重・許容・慈愛・高潔さ
→「個人としての圧倒的な魅力」:1人の人間としての魅力(オープンなパーソナリティ、エネルギー、優しさ、愛情、誠実、向上心、哲学
・グローバルカンパニーの要件
→「世界中で理解され、受け入れられる透明性の高いガバナンス」
→「差別・区別を配したカルチャー・体質」母国以外の経営幹部/女性幹部
→「会社の制度」世界で統一された人事・報酬制度/意思決定メカニズム
→「会社のシステム」フラットな組織/世界中で共有される経営管理システム
・HOYAでは
1941年 東京保谷にて光学ガラスの製造開始。
ガラスメーカーから精密機器メーカーに。
1974年 エレクトロニクス製造開始。半導体製造装置が大当たり。
2008年 ペンタックス買収。今後医療にシフト。
・メーカーなのに営業利益率29%。
・HOYAの特徴
- 「ポートフォリオマネジメント」
本社はホールディングカンパニーのような存在
15の独立採算制の事業部 – 競争力・責任・オーナーシップ
給料・ボーナス・採用・工場建設すべて事業部毎で決定
事業環境の変化に応じていつでもポートフォリオ組み換え

- 「ガバナンス」
委員会設置会社、社外取締役5人(IBM椎名さん、キッコーマン茂木さん、日産塙さん、通産省児玉さん、リクルート河野さん)社内取締役3人(CEO、COO、CFO in Holland)
執行役5人中、3人が社外からの人間。最強の経営チームを目指して。
CEO 創業家から、COO 社外から、CFO 社内から
経営企画 他社から 技術 他社から

- 「マネジメントチーム」
15人の事業部長のうち2人は外国人(アメリカ人)

- 「今後の戦略課題」
管理、開発、生産技術も可能な限り海外へ – ただ競争力強化のために
ダイバーシティのさらなる推進 – 世界中からタレントを
マーケティング力強化 – 激変する世界を見極めるために
・HOYAの強み
- 1989年 取締役 17人 / 2009年 社内取締役 3人・社外取締役 5人
・最後に、メルギブソン主演の映画「ワンス アンド フォーエバー」のリーダーのスピーチ。「戦場に最初に降り立つのは俺が最初だ。そして何があろうとも俺が最後にみんなを連れて帰る」

実際にデルの社長としてあれだけの成果を出されている方のお話なので、すべてに重みがありました。
「リーダー」に関してのいろんな示唆がありましたが、経営リーダーの「心技体」というのはこれから常に頭において仕事をしていきたいなと思いました。

最後に、橘・フクシマ・咲江氏から如何に日本の国力や人財力が落ちているか、それに対する危機感のお話がありました。
日本の資本だけで日本で会社をやっていると、どうしても視野としては日本国内中心になっているのですが、久々に「グローバル」という視座で自分を見つめなおすいい機会でした。

主催いただいたDREAM GATEのみなさん、スポンサーのみなさん、参加者のみなさん、二日間お疲れ様でした。本当にありがとうございました!!

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