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5月 13th, 2009 Comments: 0

知的体育会系

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今日は大和証券さん主催のセミナーに参加をしてきました。

最初に招待状を受け取ったときに、最初の講演に「マイケル・ポーター」とあったので、脊髄反射的にソッコーで申し込んだのですが、残念ながらポーターはビデオ出演でした(涙)

それでも、その後の野中郁次郎先生の講演は抜群に面白かったです。

テーマは

「日本経営のありかた ~賢慮のリーダーシップ~」

「賢慮」というのは、ギリシア語でPhronesis、英語でPrudenceのことで、 “Management by prudence(賢慮のリーダーシップ)”というコンセプトを最近野中先生を中心に提唱されているということでした。

ざっとメモしたので間違いがあるかもしれませんが、

「価値・倫理の思慮分別を持って個別のそのつどのコンテクストのプロセスで最適な判断・行為ができる実践的知恵」
のことで、

1:善い目的を作る能力
#「あらゆる行為や選択はすべて何かの善を希求する」アリストテレス「ニコマス倫理」
2:場をタイムリーに作る
3:ありのままの現実を直視する
#God in detail/現実の二義性(木村敏「心の病理を考える」)
4:直感を本質を究めた言葉にする
5:コンセプトを結晶化する
#ステーツマンシップ/レトリック オバマはレトリックの天才
6:賢慮を伝承・育成する
#resilient organization しなやかな組織

という六つに要約できる。

ということだそうです。
どれ一つをとっても容易ではないことですが、個人的にはひとつ目に「善い目的を作る能力」とあったのが非常に印象的でした。野中先生曰く「共通善を追いかけることは結果経済合理性に叶うんだよ」。これは非常に勇気づけられる言葉でした。

タイトルになっている「知的体育会系」というのは、野中先生がまとめで使われた言葉で、

「共通善( Common Good)に向けて、「よりよい」を無限追及できるリーダー」
「動きながら考え抜く( Contemplation in Action ) 実践知のリーダー」

頭でしっかり考えながらも、God in detailで五感で感じて自分から実践するリーダーが知識創造型企業のあるべきリーダーシップだという意味で「知的体育会系」という言葉を使われたうようです。略すと「インテリマッチョ」って感じでしょうか。目指したいですね。。

恥ずかしながら野中先生の本ってたぶん「イノベーションの本質」一冊しか読んだことがなかったと思うのですが、最近だされている本もいろいろ読んでみようと思いました!

セミナーの副題も「世界同時不況の今だからこそ企業がすべきこと ~危機をチャンスに変える~」とあるとおり、暗い話題ばかりの今日この頃ですが、いろんな知恵を勇気をもらうセミナーでした。

大和証券のご担当者の方、ご招待いただきありがとうございました!

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