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今シリコンバレーで起きている変化 : Series A Crunch

 

「Seedは集まるけど、Series Aをやるの難しくなっているんじゃない?」

 

という話を最近よくSilicon Vallyでよく聞きますが、Bullpen CapitalのPaulが実際の自分たちのDealのデータを使って面白い説明をしています。

 

 

これは、彼らが「A+」「B*」とそれぞれ呼んでいるDeal Typeの数の四半期毎の変遷です。

原文に詳しく説明がありますが、簡単に言うと「A+」は、Seedの後、プロダクトはできていいチームはできたけど、まだユーザなどがついてきていなくてValuationをあげずにやる中継ぎ的なラウンド。「B*」は、順調な二度目のラウンドでだいたい前回のSeedラウンドの二倍くらいのバリュエーションでやるラウンド。

 

一年間の推移で見ると、明らかにA+の比率あがってきたよねというのがPaulのポイントです。

Seedの数は増えているけど、スムーズにB*に移行できているケースは少なくなっているのでは?ということですね。

 

ただ、Paulはこのデータを持って、明らかにSeries A Crunchが来ている、Startup投資やばい、と言っている訳でなく、2013年の夏くらいまでは大丈夫じゃない、という見方をしています。

 

いつの時代も波があるので、落ち込む時期は必ずくると思いますが、少し先の方がね。心の準備できますよね。

 

 

Fredsquare -起業家のためのオンライン大学-

Twitter, Zynga, Tumblrなどの初期の投資家としても有名なNYの有力VC、Union Square VentureFred Wilsonのところが面白い取り組みを始めたのでご紹介を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Fredsquare」というもので、簡単に言うと「起業家のためのオンライン大学」と呼べるものです。まだ始まったばかりっぽいのですが、

・スタートアップに役立ちそうな記事やビデオ
・Fred Wilsonのブログ「A VC」のコメント( #fs タグのついているもの)

を集めて行って、将来的に「スタートアップのためのWikipedia」を目指しており、起業家が継続的に学ぶことのできるreference sourceになればよいと考えているそうです。最近は、スタートアップのためのイベントやAcceleratorのMentorshipなど起業家が学ぶ機会はとっても増えていると思いますが、こうした場が集約されているのは起業家にとってとっても便利なような気もします。

実際中をのぞいてみると、まだ始まったばかりで盛り上がっているとは言い難いですが、「組織」「戦略」「バリュエーション」などなどのコンテンツを徐々にそろえようとしているみたいですね。

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あと、面白いなと思ったのは「ゲーミフィケーション要素」とKlout的な「スコア(FredScore)」を導入している点。

サイト内での様々なアクションに対して「バッジ」が付与されるようになっていて、たとえば、プレゼンをアップするともらえる「Slide Deck」、動画プレゼンをアップするともらえる「Video Pitch」、1万ユーザにフォローされるともらえる「Engaged Users」、Disruptiveなframeworkを提案するともらえる「Disruptive Strategy」とか。現在、15個くらいのバッジが用意されている。

さらに、こうしてコミュニティにContributeすると「FredScore」と呼ばれるスコアが上がるようになっていて「 I’d like for FredScore to serve as a reputation metric of sorts」ということで、Kloutのようにこのサイト内での評価として使って、意見交換をする際の信ぴょう性を担保したりという形で使っていくみたいですね。

まだまだ始まったばかりの取り組みのようですが、個人的にはなかなか面白いのではないかと思います。

日本でもたくさんIncubatorやAcceleratorなどが生まれてきていますが、誰かこんなこと始めてみても面白いかなと思います。