今シリコンバレーで起きている変化 : Series A Crunch

 

「Seedは集まるけど、Series Aをやるの難しくなっているんじゃない?」

 

という話を最近よくSilicon Vallyでよく聞きますが、Bullpen CapitalのPaulが実際の自分たちのDealのデータを使って面白い説明をしています。

 

 

これは、彼らが「A+」「B*」とそれぞれ呼んでいるDeal Typeの数の四半期毎の変遷です。

原文に詳しく説明がありますが、簡単に言うと「A+」は、Seedの後、プロダクトはできていいチームはできたけど、まだユーザなどがついてきていなくてValuationをあげずにやる中継ぎ的なラウンド。「B*」は、順調な二度目のラウンドでだいたい前回のSeedラウンドの二倍くらいのバリュエーションでやるラウンド。

 

一年間の推移で見ると、明らかにA+の比率あがってきたよねというのがPaulのポイントです。

Seedの数は増えているけど、スムーズにB*に移行できているケースは少なくなっているのでは?ということですね。

 

ただ、Paulはこのデータを持って、明らかにSeries A Crunchが来ている、Startup投資やばい、と言っている訳でなく、2013年の夏くらいまでは大丈夫じゃない、という見方をしています。

 

いつの時代も波があるので、落ち込む時期は必ずくると思いますが、少し先の方がね。心の準備できますよね。

 

 

shortform : スマートTV時代の動画キュレーションサービス

昨日、TechCrunchのUS版で動画キュレーションサービス「shortform」への出資の件を取り上げていただきました。

 

TechCrunch US : Partner, Investor : Japan’s Top Social Network Mixi Backs Video Startup ShortForm

TechCrunch Japan : 日本最大のソーシャルネットワークmixiがビデオジョッキーサービスShortFormに投資し提携

 

 

shortformが提供する「動画キュレーション」というサービスは日本ではまだあまりなじみがないサービスかもしれませんが、こちらの記事にもある通りshortformもすでに100万人が使う規模になっています。

 

タイムリーに、年始にラスベガスで開催された世界最大の家電見本市CESでも「スマートTV」 が大いに注目を集めましたが、googleが推進するスマートTVプラットフォームであるgoogle TVSPOTLIGHT Appsにもshortformは選定されています。

 

スマホの分野のアプリ急増によるApp Discoveryの問題しかり、大躍進を遂げているPinterestに代表されるような画像キュレーションの分野しかり、コンテンツ爆発の時代にキュレーションの分野はまだまだのびてくると考えています。

 

動画チャンネルの作り方は、とっても簡単で、facebook, youtube, vimeoと言った大手の動画共有サイトから簡単に動画を登録できます。また、地上波のTVコンテンツも配信されているhulu(USのみ)の動画も登録することが可能です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作成したチャンネルはBlogなどにも簡単に貼付け可能です。これは私が作った有名なスピーチのチャンネル。

ブログの左サイドバーにもembedされてます。

 

 

このくらいのチャンネルであれば三分くらいで作れます。

こうして個人でもチャンネルを作って楽しむことができますが、shortformではセミプロ的な「Video Jockey(VJ)」もたくさんいて、VJ毎に視聴者がつくようになっています。

例えば、Tech系のニュースを集めるVJとか

 

 

かわいい動物の動画を集めるVJとか

 

 

その他にも、音楽系、ユーモア系、huluのドラマ系、などなどすでに結構バラエティにとんだ顔ぶれになっています。

まだ新しい分野ですが、これから大いに楽しみだと思っています。

 

 

 

 

 

Fredsquare -起業家のためのオンライン大学-

Twitter, Zynga, Tumblrなどの初期の投資家としても有名なNYの有力VC、Union Square VentureFred Wilsonのところが面白い取り組みを始めたのでご紹介を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Fredsquare」というもので、簡単に言うと「起業家のためのオンライン大学」と呼べるものです。まだ始まったばかりっぽいのですが、

・スタートアップに役立ちそうな記事やビデオ
・Fred Wilsonのブログ「A VC」のコメント( #fs タグのついているもの)

を集めて行って、将来的に「スタートアップのためのWikipedia」を目指しており、起業家が継続的に学ぶことのできるreference sourceになればよいと考えているそうです。最近は、スタートアップのためのイベントやAcceleratorのMentorshipなど起業家が学ぶ機会はとっても増えていると思いますが、こうした場が集約されているのは起業家にとってとっても便利なような気もします。

実際中をのぞいてみると、まだ始まったばかりで盛り上がっているとは言い難いですが、「組織」「戦略」「バリュエーション」などなどのコンテンツを徐々にそろえようとしているみたいですね。

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あと、面白いなと思ったのは「ゲーミフィケーション要素」とKlout的な「スコア(FredScore)」を導入している点。

サイト内での様々なアクションに対して「バッジ」が付与されるようになっていて、たとえば、プレゼンをアップするともらえる「Slide Deck」、動画プレゼンをアップするともらえる「Video Pitch」、1万ユーザにフォローされるともらえる「Engaged Users」、Disruptiveなframeworkを提案するともらえる「Disruptive Strategy」とか。現在、15個くらいのバッジが用意されている。

さらに、こうしてコミュニティにContributeすると「FredScore」と呼ばれるスコアが上がるようになっていて「 I’d like for FredScore to serve as a reputation metric of sorts」ということで、Kloutのようにこのサイト内での評価として使って、意見交換をする際の信ぴょう性を担保したりという形で使っていくみたいですね。

まだまだ始まったばかりの取り組みのようですが、個人的にはなかなか面白いのではないかと思います。

日本でもたくさんIncubatorやAcceleratorなどが生まれてきていますが、誰かこんなこと始めてみても面白いかなと思います。

 

 

 

OnSwipe : Blogのタブレット最適化プラグイン

iPadで海外のキャピタリストのblogをいくつか読んでいたら、何やらFlipboardライクにタッチ最適されたblogが増えている。調べてみたらどうやらどれも OnSwipe を使っているっぽい。

Wiredなんかでも記事になっているけど、OnSwipeはとっても簡単にブログやサイトをタッチ対応にできるプラグイン

ということで、自分のブログにも早速インストールしてみると、これが簡単。

トップ画面はこんな感じ。僕のブログが写真が少ないのでさみしい感じだけど、写真がたくさんなブログだがかなりいい感じになるはず。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エントリはこんな感じに見える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだiPadにしか対応していないというのは玉にきずだが、これはなかなかいいんじゃないかな。

去年シードラウンドをやったばかりの新しいNYのスタートアップということだが、株主陣はTechStarsSV AngelYuri Minerと大物揃い。

変革にはまだまだ時間のかかりそうな日本の出版業界だけど、こんなツールなら導入しやすいんじゃないかな。

2012年

あめましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

すっかりご無沙汰だったブログ(約2年ぶり!)ですが、今年は大きな変化の年になりそうなので、元旦を機に久々にスタートしてみることにしました。

個人的には、2011年は、ミクシィにジョインしてから担当してきた海外アライアンス担当から大きく変わって、mixiプラットフォーム全体の国内外のアライアンスを担当させてもらいました。アプリ、プラグイン、APIなど本当に多くのパートナーの方々に支えられているプラットフォームであるということを痛感する一年でした。夏にスタートした「mixiページ」はアプリの提供も可能になったので、ますます盛り上がってくれると信じています。

個人的には、本当にいろんな国で講演やパネルディスカッションに呼んでもらった一年でもありました。アメリカシンガポール、イスラエル、中国、韓国などに行きました。特に3月のSXSWは、震災の直後というタイミングであったため、急遽mixiアプリでの義援金の話 をしたところ、いきなりCNN World Wideの生放送に出演することになり、生まれて初めての生放送で激しくグダグダになるという大失態を演じるということもありました(生の映像ではないですが、動画も残っておりますw )。

2012年は、また新しい担当になります。年頭の笠原のCNETでのインタビュー でも言及されていますが、新たに設立されたmixi Americaの担当になり、サンフランシスコに赴任します。投資やアライアンスが主な業務になる予定です。最近の日本のスタートアップの盛り上がりもすごいですが、西海岸もますます盛り上がっているので、面白いスタートアップを発掘できるよう頑張りたいと思います。

それと、個人的に一つ今年取り組みたいと思っているのが、日本の若手スタートアップの支援です。

昨年、主催したイベントや審査員で呼んでもらったイベントなどで、10代、20代の日本人の起業家、エンジニアにもたくさん出会いました。驚いたのは、みんなの能力や考え方が本当に素晴らしいことです。私自身も90年代後半のビットバレーなどのスタートアップの盛り上がりの中に身を投じた一人ですが、そのころと比較して、環境がずいぶんと整備されているだけでなく、若い起業家の質がいろんな意味で上がっている気がしています。

政治や経済、もちろん震災復興も含めていろいろなことが閉塞感に満ちている今の日本ですが、彼らの力や勢いをうまく応援・支援することができれば日本を変えていけるような気がしています。個人的に、そういったチャレンジをしている若者を是非支援したいなと思います。

ということで、2012年もよろしくお願いします! 一緒に楽しい年にしましょう!

 

【本】 天才・異才が飛び出すソニーの不思議な研究所

だいぶ本から遠ざかっていたが、三連休ということで二冊だけ本を読みました。

一冊がこれ。

たった二か月で研究所の設立が決まったなんてなんだかとってもベンチャー的で格好良すぎる。
そもそもComputer Science Laboratoryなのに、Biologyの研究者や茂木健一郎がいたりする枠のなさもすごい。
大学や国の研究機関ならまだしも企業の研究所に行ったみんなは研究費削減でかなり苦しんでる時代において、ソニーCSLはなんだか楽しそうだ。日本にもこういう自由な方にとらわれない研究所がもっと増えればいいのにと思う。

有隣堂×エニグモ企画

6/1から始まっている企画なので、と~っても遅ればせながらではあるのですが。。

高校生まで本屋といえば藤沢の有隣堂しかなかった私としては「ザ・本屋」である有隣堂さんとエニグモのコラボ企画に参加をさせてもらっています。

目黒とか藤沢とか各地の有隣堂にコーナーが設けられていてお勧め書を紹介していただいているようです。

私が紹介したのは学生時代に読んだ「シリコンバレーアドベンチャー」という一冊。

ジェリーカプランという起業家が、GOという伝説のペンコンピュータの会社を発想し、クライナーパーキンスからfund raiseして、瞬く間に大きくなり話題となり、そして消えていくまでのまさにアドベンチャーな物語。

当時「失われた10年」真っただ中の大学院生だった私には本当に刺激的な一冊でした。世の中にはこんなにもチャレンジをしている人がいるのか、と刮目したような気がします。

ジョン・ドーアとか、ピノ・コースラとかミッチ・ケーパーとか有名人たくさん出てくるのも一つの醍醐味かもしれません。

私も久々に週末に読んでみようかなと思います。

無茶苦茶チャレンジ精神が湧き上がってくる一冊なので、ぜひお勧めです。

# iPhoneのprecursorであり、GOから生まれたといっても過言ではない
# AppleのNewtonのメンバーだった人間の下で前職時代に働いたことが
# あるのはプチ自慢だったりします。

「お手軽」デジタルサイネージ視聴属性調査始めました!

昨日、日経産業にも絵入りでかなり大きく取り上げていただきましたが、「SAYL 2 サイネージ/OOH 1日視聴属性調査」というサービス名で、最短1日からの視聴属性調査を始めました。

今年の頭から、弊社の画像認識プラットフォーム「SAYL(セイル)」に顔認識の機能を追加し、性別や年齢などが判定できるようになると、デジタルサイネージ関連の代理店さんやロケーションオーナーさんから視聴属性判定のご要望を多数いただくようになりました。

そして、その多くが、「1日」とか「平日と週末の3日」とかの測定で、まずは、自分のサイネージが

「1日あたり1000人くらいに見られているのか?」
「それとも100人くらいにしか見られていないのか?」
「若者の街に設置しているけど、本当に若い女性が見ているのか?」
「ちら見なのか、じっくり見ているのか?」

などなど、「まずはすぐに調査して概要を把握したい」というニーズが多いということが分かりました。

そこで作ったのが「SAYL 2 サイネージ/OOH 1日視聴属性調査」です。

25万円ぽっきりから始められる低価格で、調査に必要な機材(カメラ、PC、解析サーバ)は弊社がすべてご提供し、1日分の視聴数、性別、年齢傾向のデータの解析を簡単に行えるものになっています。

昨日の発表ですが、屋外広告の代理店さんや交通系の代理店さんなどから多数のお問い合わせをいただいています。販売パートナーも大いに募集中ですので、少しでもご興味を持っていただけましたら、ぜひこちらからお問い合わせください!

メディアアーキテクチャーとしてのデジタルサイネージ

今我々が取り組み始めているサイネージの分野とかなり遠い感じはしますが、朝からいやされちゃいました。

いろんなライトアップって毎日見ていると思いますが、ここまでデザインするとまた全く違うものになりますね。。

ネタ元 : デジタルサイネージ総研ブログ コンテンツが建築を表現する